さようなら

あの頃の二人にさようなら。

 

俺がどんなにあの頃の二人を美化しようとも、あの頃には戻れない。

 

そして、こういうロマンチシズムは振られた側のひとりよがりだってのが世の常。

 

たくさん泣いたよ。二人暮らした場所へ行って一人泣きまくったりもした。

 

どんなに泣いても、時間の巻き戻しを願っても、ただ現実、時間は流れていくだけ。

 

日々の生活の中、二人過ごした時間は遠くなっていく。

 

切ないって言えば切ない。今でも、戻れるなら戻りたい。

 

でも、それは不可能。不可能、絶対に。あの頃、あの時間に戻ることは不可能。

 

人間は根源的に時間的存在なのだ。

 

あとは、思い出にさよならをすることだけ。

 

飽きるぐらい、カーペンターズのGood bye to loveも聴いた。

 

飽きてしまった。同時にラクにもなっているんだろう。

 

ああ、このまま記憶が薄れていくんだろう。寂しい。

 

もう一度あの頃の二人に戻って抱き合いたい。

 

悲しいね。