モブキャラ

俺が嫁に逃げられようが、世界は回る。

 

モブだよ、モブキャラに過ぎないんだよ。

 

例えば、ドラクエ世界で、物語展開の為にあるモブキャラが嫁と離別、もしくは死別したとする。そんなんプレイヤー視点で見れば、メタルスライムを狩ってレベリングするのと同じようなことなんだよ。

 

ほとんど多くの凡人はモブキャラだ。自分が主人公なんて勘違いするようになったのは、戦後の個人主義教育のせいもあるやろな。俺も、個室を与えられぬくぬく育っちまったからな。全体の一部という認識が薄かった。だから、俺俺になっちまったんだろう。今は、しっかり自分はモブキャラだという認識がある。悩んでもしょうがないよ。だって、モブキャラの悩みは世界に供述されないもの。

 

全体を見ろ。個の悩みに固執するのは、あまりにも小さすぎる。微生物が実存に悩むか?そういうと失笑するだろうが、それと同じなんだよ。

 

なるようにしかならない。とは言え、俺は今夜も一人センチメンタリズムに浸る。世界からの視点と、個人主義世界における個の感傷と平行で歩いているから、こういうのもありなんじゃね?

 

明日も電車に揺られる。暗そうな顔して、ほんとに暗いライフの人、内心ほくそえんでる人、いろいろいるだろう。都市部には人が多すぎる。全部は追えないだろ。俺もその中の一人だ。