キリスト教が禁教の江戸時代に、隠れキリシタンの彼に恋してしまったから。
あまりにも悲恋な話だった。
時代が違えば、きっと幸せになれただろうに。
遠藤周作の小説はエキセントリックに人生の理不尽が描かれている。
大なり小なり人生は理不尽で不条理である。
生まれる地域、時代は選べない。
いちいち落ち込んでる場合ではないのかもしれない。
いや別に落ち込んでいてもかまわないが、ただ無意味。
時は止まらず、動く歩道のような何かが、俺を自動的に死へと運び続ける。
そこからは逃げることなどできない。泣こうが、楽しもうが俺の自由だ。