waiting for death

好きな女を孕ませて子供をつくる。それが最も強い男の欲望である。

 

ところがそれが適わなかった男達が今はたくさんいる。

 

2100年、日本の人口は今と比して三分の一になるという。

 

そういう時代だ。

 

独男はどうすればいい?

 

快楽を追求するしかないね。

 

どうせもうすぐ俺達は死ぬ。

 

悪あがきして、女をとっつかまえて孕ませるのもありだ。

 

それが無理なら、社会の役にたつふりをして言説をまきちらすとか、今の仕事に無理やり意味を与えてムキになって働くとか。

 

もうすぐAI、ロボットに取って代われてそれが無意味になるのかもしれない。

 

ただ、今は無理やり意味を与えて、自分の実存を慰める行為しかできないだろう。

 

子供がいるかいないかはでかいね。特に直径家族主義の日本では。

 

社会全体で子供を育てりゃとかそういう理想論を唱え、未来はそうなるのかもしれないけど、すぐにはならない。今、寂しい人たちは救えない。

 

それに、かつては農村全体で子供たちを育ててたんだよ。社会で子供を育てよう論は、単に反動、ムラ社会への回帰主義でもある。

 

ちがうだろ。個人主義、わがままだろう。

 

団塊世代どもは、大家族主義のわずらわしさを疎い、核家族をつくったんだろうが。

 

そして、その子供たちは、孤独に打ち震えている者たちが多くいる。

 

どうなるんだろうな?わからん。

 

ただ俺は言いたい、そんなに簡単に離婚するんじゃねえよ。

 

俺の孤独な叫びだけが、都市の闇に虚しく消えていく、今宵の夜である。